副次栄養素(中量栄養素)とミネラルの投与方法
ドリアンの健康な成長と高品質な果実を得るためには、副次栄養素(カルシウム、マグネシウム、硫黄)や微量ミネラル(鉄、ホウ素、亜鉛など)を適切に供給することが重要です。以下の方法で投与すると効果的です。
1. 副次栄養素(中量栄養素)の投与方法
(1) カルシウム(Ca)
効果:細胞壁を強化し、果実の裂果や病害を防ぐ。
施用方法:
- 石灰資材(苦土石灰、消石灰):1年に1回、植え付け前または収穫後に土壌に散布(pHの調整にも役立つ)。
- 硝酸カルシウム(CaNO₃):生育期(特に開花・結実期)に葉面散布または土壌施用。
施用時期:
- 収穫後の土壌改良(苦土石灰など)
- 開花・結実期の葉面散布(硝酸カルシウム)
(2) マグネシウム(Mg)
効果:葉のクロロフィル形成を助け、光合成を促進。
施用方法:
- 硫酸マグネシウム(MgSO₄、エプソムソルト):1か月に1回、葉面散布または灌水施肥(1,000倍希釈)。
- 苦土石灰(CaMg(CO₃)₂):土壌改良として年1回施用。
施用時期:
- 落葉や葉の黄化が見られる場合は葉面散布。
- 収穫後の土壌改良として苦土石灰を施用。
(3) 硫黄(S)
効果:アミノ酸や酵素の生成を助け、植物の成長を促進。
施用方法:
- 硫酸アンモニウム((NH₄)₂SO₄):窒素補給を兼ねて施肥(窒素過剰に注意)。
- 有機物(堆肥、動物の糞):微生物の働きで徐々に硫黄を供給。
施用時期:
- 肥料と一緒に年1~2回。
- 硫黄欠乏の兆候(葉の淡黄色化)が見られたら追加施用。
2. 微量ミネラル(微量要素)の投与方法
(1) 鉄(Fe)
効果:葉の黄化を防ぎ、光合成を活性化。
施用方法:
- キレート鉄(EDTA鉄など):葉面散布または灌水施肥(1,000倍希釈)。
- 堆肥や有機物:鉄の供給源として利用可能。
施用時期:
- 鉄欠乏の兆候(若葉が黄化)時に葉面散布(2週間ごと)。
(2) ホウ素(B)
効果:花粉の発芽を促進し、果実の奇形を防ぐ。
施用方法:
- ホウ酸(Boric Acid):1,000~2,000倍希釈で葉面散布(過剰施用に注意)。
- 微量ミネラル肥料:土壌に混ぜる(年1回)。
施用時期:
- 開花期(花粉の活性化)。
(3) 亜鉛(Zn)
効果:新芽の成長促進、果実の発育改善。
施用方法:
- 硫酸亜鉛(ZnSO₄):1,000倍希釈で葉面散布。
- 堆肥、鶏糞:亜鉛の供給源として利用可能。
施用時期:
- 成長期(特に若木)。
(4) マンガン(Mn)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)
施用方法:
- **複合微量要素肥料(Mn、Cu、Mo含有)**を年1~2回土壌施用。
- 葉面散布(硫酸マンガン・硫酸銅を1,000倍希釈)。
施用時期:
- 鉄・亜鉛と同様に、葉の異常が見られた場合に対応。
3. 効率的な施肥管理のポイント
✅ 有機質肥料を活用:堆肥や動物性有機物を使うと、微量要素を自然に補給できる。
✅ pH管理:土壌pHが適切(5.0~6.5)でないと微量要素の吸収が悪くなるため、定期的に測定。
✅ 葉面散布の活用:鉄・亜鉛・ホウ素などは葉面散布が効果的(特に生育期・開花期)。
✅ 過剰施用に注意:特にホウ素や銅は少量で効果があり、過剰施用すると毒性が出るため注意。
このように、副次栄養素や微量ミネラルを適切に管理すれば、健康なドリアンの木を育て、高品質な果実を安定して収穫できます。



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